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故人の戸籍謄本・除籍謄本取得ガイド:必要な手続きと注意点

故人の戸籍謄本・除籍謄本取得ガイド
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宮坂
宮坂
故人の戸籍謄本・除籍謄本の取得は、法律的な手続きの中でも特に重要なものです。

本記事では、故人の戸籍謄本および除籍謄本を円滑に取得するための必要な手続きや注意点について詳しく解説します。これらの謄本を取得する際には、どのような場合に必要となるのか、また具体的な取得方法や注意すべきポイントを知っておくことが大切です。手続きの負担を軽減し、スムーズに進めるためのポイントをしっかり把握しましょう。

戸籍謄本とは?相続手続きにおける重要性

戸籍謄本の基本と種類

戸籍謄本は、現在有効な戸籍の情報が記載された書類で、個人の身分関係を証明するために使われます。戸籍には、出生、婚姻、離婚、死亡などの情報が記録されており、親族関係を公的に証明する重要な書類です。

相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要になります。 戸籍謄本には、戸籍全部事項証明書、戸籍抄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本などがあります。

なぜ出生から死亡までの戸籍謄本が必要なのか

相続人を確定させるためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本が必要です。 これにより、隠れた相続人や相続順位を正しく把握し、遺産分割協議を円滑に進めることができます。

戸籍謄本が必要となる相続手続き

相続登記、預貯金の名義変更、不動産の相続、携帯電話の解約など、多くの相続手続きで戸籍謄本が求められます。

故人の戸籍謄本が必要となる主なケース

相続手続きでの利用

故人の遺産分割協議や相続登記を行うためには、出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要です。 これにより、相続人を確定し、手続きを円滑に進めることができます。

銀行口座の名義変更

故人の銀行口座を相続人が引き継ぐ際、金融機関によっては戸籍謄本の提出が求められます。

携帯電話の解約

故人が加入していた携帯電話の解約にも、戸籍謄本が必要となる場合があります。 各キャリアへ確認するようにしましょう。

生命保険金の請求

故人が加入していた生命保険の保険金請求にも、戸籍謄本が必要となる場合があります。 保険会社への確認するようにしましょう。

戸籍謄本の種類と取得方法

故人の戸籍謄本・除籍謄本取得ガイド

戸籍謄本・除籍謄本の違い

戸籍謄本は現在の家族関係を証明するもので、除籍謄本は、その戸籍に記載されていた人が全員いなくなったことを証明する書類です。戸籍に記載されていた人が死亡や婚姻などで全員除籍されると、その戸籍は閉鎖され、除籍謄本として保管されます。

相続手続きでは、故人の出生から死亡までの戸籍を辿る必要があり、両方の書類が必要になる場合があります。

除籍謄本が必要になる主なケース

故人の出生から死亡までの戸籍を証明する場合や、相続手続きの際に、故人の戸籍が変更されている場合に必要になります。また、相続人が複数いる場合に、相続関係を証明するためにも使用されます。

窓口での請求方法

本籍地の市区町村役所の窓口で直接請求できます。 請求時には、本人確認書類と手数料が必要です。 受付時間や必要な書類は、事前に各自治体のウェブサイトで確認しましょう。

郵送での請求方法

遠方の場合や窓口に行く時間がない場合は、郵送で請求することも可能です。 郵送請求には、請求書、本人確認書類のコピー、返信用封筒(切手貼付)、手数料分の定額小為替などが必要です。

戸籍謄本取得にかかる費用

戸籍謄本の発行手数料は、自治体によって異なりますが、一般的に戸籍謄本や除籍謄本は1通450円~750円程度です。 郵送請求の場合は、別途返信用切手代も必要になります。

戸籍謄本請求の注意点と専門家への相談

戸籍謄本の請求ができる人

戸籍謄本は、本人、配偶者、直系尊属(父母、祖父母など)、直系卑属(子、孫など)が請求できます。 相続手続きの場合は、相続人も請求可能です。 いい相続などの専門家にも相談できます。

法定相続情報一覧図とは?

相続手続きを効率化するために、法定相続情報一覧図を利用できます。 法務局で認証を受けることで、戸籍謄本の代わりとして各種手続きで利用できます。 法定相続情報一覧図の作成は、司法書士に依頼することもできます。

必要書類を揃え、法定相続情報一覧図を作成し、法務局に提出します。 一度認証を受けると、複数の相続手続きで戸籍謄本の代わりに使用できます。

専門家への相談も検討しよう

戸籍謄本の取得や相続手続きについて不安がある場合は、司法書士や行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。専門家に依頼することで、手間を省き、正確な書類収集が可能です。相続手続き全般をサポートしてもらうことも可能です。相続会議の弁護士検索サービスも活用しましょう。

除籍謄本を取得できる人

配偶者、直系血族(親、子、孫など)

故人の配偶者、直系血族にあたる人は、除籍謄本を取得する権利があります。配偶者とは、法律上の婚姻関係にある相手を指します。直系血族とは、自分から見て、親、子、祖父母、孫などの関係にある人を指します。

これらの人は、故人の相続人となる可能性が高く、相続手続きを進めるために除籍謄本を取得する権利が認められています。兄弟姉妹については、相続人となる場合に取得権利が生じます。

自己の権利行使に必要な場合

相続手続きなど、自己の権利行使や義務を履行するために必要な場合、第三者でも取得できることがあります。ただし、疎明資料が必要になることがあります。相続人以外でも、例えば、遺言執行者や債権者などが、自己の権利を行使するために除籍謄本が必要な場合があります。

この場合、その権利行使や義務履行の必要性を証明する書類(疎明資料)を提出することで、除籍謄本を取得できることがあります。具体的な必要書類は、市区町村役場によって異なるため、事前に確認が必要です。

 疎明資料の例

  1. 亡くなった方の相続手続きに必要
    ・死亡者と請求者の関係(法定相続人など)が分かる書類(戸籍謄本など)
    ・提出の必要性を確認できる裁判所や法務局からの書類など
  2. 死亡保険金の受け取りに必要
    ・請求者が受取人として記載されている保険証書
  3. 未支給年金の請求に必要
    ・死亡者と請求者の関係(未支給年金を受け取る権利を有していること)が分かる書類(戸籍謄本など)
    ・年金事務所からの案内など

弁護士や司法書士などの専門家

相続手続きを専門家に依頼している場合、弁護士や司法書士が代理で取得できるケースがあります。(グリーン司法書士法人など)相続手続きは専門的な知識が必要となるため、弁護士や司法書士などの専門家に依頼するケースが増えています。

専門家は、依頼者の委任を受けて、除籍謄本の取得を代理することができます。専門家が代理で取得する場合、委任状や資格を証明する書類などが必要になることがあります。

除籍謄本の取得方法

市区町村役場の窓口で申請

故人の本籍地の市区町村役場窓口で申請します。本人確認書類、手数料などが必要です。除籍謄本は、故人の本籍地があった市区町村役場で取得できます。

申請の際には、窓口で申請書を記入し、本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)を提示します。手数料は自治体によって異なりますが、数百円程度が一般的です。また、故人の本籍地が分からない場合は、戸籍の附票などで確認する必要があります。

郵送での請求

故人の除籍謄本郵送での請求

遠方の場合、郵送で請求することも可能です。申請書、本人確認書類のコピー、手数料分の定額小為替、返信用封筒などを送付します。本籍地が遠方の場合や、役所に出向く時間がない場合は、郵送で除籍謄本を請求することができます。

申請書は各自治体のホームページからダウンロードできることが多いです。本人確認書類のコピー、手数料分の定額小為替、返信用封筒(切手貼付)を同封して、市区町村役場へ送付します。送付前に、必要書類や手数料について、役場に確認することをおすすめします。

オンライン申請

一部自治体では、オンラインでの申請も可能です。詳細は各自治体のホームページを確認しましょう。近年では、オンラインで除籍謄本を申請できる自治体も増えてきました。オンライン申請の場合、マイナンバーカードや電子証明書が必要になることがあります。

各自治体のホームページで申請方法や必要書類を確認し、指示に従って申請を行いましょう。オンライン申請では、手数料をクレジットカード決済できる場合もあります。

除籍謄本取得時の注意点

死亡届提出後の反映期間

死亡届を提出後、除籍謄本に反映されるまで1~2週間程度かかる場合があります。そのため、相続手続きなどで除籍謄本が必要な場合は、早めに準備を始めることが大切です。

特に、相続税の申告期限や、不動産の名義変更など、期限が決まっている手続きの場合には、余裕を持って対応するようにしましょう。

古い除籍謄本の読み取り

古い除籍謄本は手書きで読みにくい場合があります。特に古い時代の除籍謄本は、手書きで書かれていることが多く、文字が読みにくい場合があります。読みにくい場合は、法務局や市区町村役場に相談してみるのも良いでしょう。また、専門家(司法書士や行政書士など)に相談することで、正確に読み解いてもらうことができます。

相続手続きにおける必要書類

相続手続きでは、戸籍謄本だけでなく、除籍謄本、改製原戸籍謄本など、故人の出生から死亡までの連続した戸籍が必要になる場合があります。相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍のつながりを証明する必要があります。

改製原戸籍とは、戸籍法の改正によって作り替えられる前の戸籍のことです。特に、過去に転籍や戸籍の改正があった場合、複数の除籍謄本や改製原戸籍謄本が必要になります。

まとめ

この記事では、故人の戸籍謄本・除籍謄本の取得に関する重要な情報を詳しく解説しました。主なケースにおける必要性や具体的な取得方法、各種謄本の特徴や請求時の注意点について、広範囲にわたって説明しています。

特に手続きにおける注意点や、場合によっては専門家への相談が推奨されるケースもありますので、しっかりと理解しておくことが大切です。必要な知識を身につけ、事前準備をしっかり行うことで、取得手続きをスムーズに進めることができるでしょう。このガイドが、故人の大切な手続きを安心して進めるための助けとなれば幸いです。