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故人携帯の解約手続きガイド|タイミング、必要な書類と注意点

故人の携帯電話解約手続きガイド
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宮坂
宮坂
故人の携帯電話の解約は、意外と複雑かつ重要な手続きです。適切なタイミングで解約を行うことにより、余分な費用を避けられます。

本記事では、故人の携帯解約に必要な書類や各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の具体的な解約手続きにおける注意点を詳しく解説します。また、スマホやiPhoneのロック解除についても触れ、安心して手続きを進めるための情報を提供します。

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故人の携帯電話、解約前に確認すべきこと

契約状況の確認:キャリアと契約内容を把握する

まず、故人が契約していた携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)を確認します。
契約プランや残債の有無を把握することは、解約手続きを円滑に進める上で非常に重要です。

契約内容によって、解約手続きの方法や必要な書類、費用などが異なる場合があります。例えば、端末代金の分割払いが残っている場合や未払い料金有無など、確認しておくべき点がいくつかあります。

契約状況の確認は、故人の携帯電話本体、契約書、請求書などで確認できますが、見当たらない場合は、キャリアのウェブサイトやカスタマーサポート、または店舗に相談してみましょう。

各携帯電話会社の契約者向けオンラインサービスを利用することで、故人のアカウントにログインできれば、契約状況をウェブ上で確認することが可能です。

ドコモはMy docomoから、auはMy auから、ソフトバンクはMy SoftBankからそれぞれオンラインで確認ができます。

口座凍結と解約の関係:銀行口座との連携

故人が亡くなった場合、銀行口座は凍結されることがあります。銀行口座が凍結されると、その口座から携帯電話の解約手続きに必要な費用の支払いができなくなる場合があります。

携帯電話の解約手続きのタイミングは重要で、口座凍結の手続きと並行して進める必要があります。

口座凍結の手続きは、銀行に死亡の事実を連絡することで開始されます。口座凍結がされると解除されるまでには時間がかかるため、携帯電話の解約手続きが滞ってしまう可能性があります。

そのような場合は、相続手続きを専門とする司法書士法人などの専門家に相談すると良いでしょう。専門家は、口座凍結解除の手続きを代行したり、携帯電話の解約手続きに必要なアドバイスをしてくれます。

データの取り扱いについて

故人の携帯電話(スマートフォン)に残されたデータは、必要に応じてバックアップしておきましょう。データのバックアップ方法としては、パソコンやSDカードへの保存、クラウドサービスへの保存などがあります。

パソコンに保存する場合は、USBケーブルで携帯電話(スマートフォン)とパソコンを接続し、データを転送します。SDカードに保存する場合は、携帯電話(スマートフォン)にSDカードを挿入し、データをコピーします。

クラウドサービスに保存する場合は、Googleドライブ、iCloud、Dropboxなどのサービスを利用します。データのバックアップ方法は、携帯電話(スマートフォン)の機種やOSによって異なるため、取扱説明書や各キャリアのウェブサイトで確認しましょう。

不要となった携帯電話(スマートフォン)は端末を初期化し、SIMカードを抜き取るなど、個人情報が漏洩しないように注意しましょう。各キャリアのショップでは使用済みの携帯電話(スマートフォン)の回収サービスを行っています。

解約後の携帯端末(スマートフォン)の処分方法がわからない場合は、ショップのスタッフに相談してみましょう。

相続との関連性:相続放棄を検討している場合は慎重に

相続放棄を検討している場合は、故人の携帯電話の取り扱いについて特に注意が必要です。相続放棄とは、故人の財産や負債を一切引き継がないという意思表示のことです。

もし相続放棄をする場合、故人の携帯電話を解約したり、料金を支払ったりすると、相続を承認したとみなされる可能性があります。

具体的には、携帯電話の解約手続きは、契約者本人の相続人が行うため、解約手続き自体が相続の承認とみなされる場合があります。また、故人の携帯電話料金を支払う行為は、故人の債務を弁済したとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります。

相続放棄を検討している場合は、必ず事前に司法書士や弁護士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。不用意な行動で相続放棄ができなくなる事態を避けるため、事前に専門家への相談するようにしましょう。

携帯解約の選択肢:解約と承継の違い

契約者が亡くなったことによる携帯電話(スマートフォン)の解約手続きについては、各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)とも、解約承継という2つの選択肢があります。

解約は契約を完全に終了させる手続きであり、承継は契約を別の方に引き継ぐ手続きです。 故人の携帯電話(スマートフォン)の使用状況やご家族の意向に合わせて、適切な手続きを選択しましょう。

解約を選択した場合、故人の契約は完全に終了し、携帯電話番号も使用できなくなります。一方、承継を選択した場合、故人の契約を家族などが引き継ぎ、同じ電話番号を継続して使用することができます。

承継を選択する場合、承継する方の本人確認書類や契約に必要な書類が必要となります。

どちらの手続きを選ぶかによって、必要書類や手続きの流れが異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。

各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)とも、解約、承継の手続きは各キャリアのショップ、直接店舗に足を運び手続きを行う必要があります。電話窓口やオンラインではこれらの手続きを行うことができません。

解約手続きに必要な書類と費用(ドコモ、au、ソフトバンクなど)

解約に必要な書類の準備

手続き

各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)の携帯電話の解約には、故人の死亡が確認できる公的書類(戸籍謄本、死亡診断書など)と、手続きを行う方の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)、利用中のUIMカード/eSIMカードが必要です。 また、委任状が必要となる場合もあります。 事前に必要書類を確認し、不足がないように準備しましょう。

  • 葬儀の案内状
  • 香典返しのお礼状
  • 新聞の訃報欄(おくやみ欄)
  • 住民票(除票)
  • 除籍がわかる戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 除籍がわかる戸籍抄本(個人事項証明書)
  • 埋葬(火葬)許可証
  • 死亡診断書
  • 死亡検案書
  • 死亡届
  • 法定相続情報一覧図の写し※死亡の事実確認書類の種類によっては、契約者の本人確認書類(原本)が必要となります。
    ※各公的書類は発行から3カ月以内のもの

手続きを行う方の本人確認書類は、運転免許証、マイナンバーカード(個人番号カード)、住民基本台帳カード(顔写真があるもの)、顔写真付きのものが1点で可能です。

携帯電話不正利用防止法にもとづき「健康保険証」は本人確認書類としてはご利用いただけません

委任状は、手続きを行う方が、故人の親族以外の場合や、複数の方が手続きを行う場合に必要となる場合があります。

必要書類は、手続きの内容や状況によって異なる場合がありますので、事前にショップやカスタマーサポートに確認しておくと確実です。 書類に不備があると、手続きがスムーズに進まない場合がありますので、十分に注意して準備しましょう。

承継に必要な書類の準備

解約の手続きと同様に、各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)の携帯電話の解約には、故人の死亡が確認できる公的書類(戸籍謄本、死亡診断書など)と、手続きを行う方の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)、利用中のUIMカード/eSIMカードが必要です。

  1. 現在のご契約者さまの死亡が確認できるもの(原本の提示、またはコピー)
    例:医師の死亡診断書、除籍が分かる戸籍謄本、住民票、斎場発行の埋葬許可証、通夜告別式のお知らせ、新聞広告の切り抜きなど
  2. 新たな契約者となる方の本人確認書類
    「運転免許証」、「マイナンバーカード(個人番号カード)」、「日本国パスポート」など現住所記載のものに限ります。
    ※キャリアによっては印鑑が必要な場合があります。
  3. 契約者本人名義の、「クレジットカード」または「キャッシュカード」、または「預金通帳とお届け印」

必要書類は、手続きの内容や状況によって異なる場合がありますので、事前にショップやカスタマーサポートに確認することをおすすめします。

故人の死亡による解約にかかる費用について

各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)の携帯電話の解約には、基本的に解約手数料はかかりません。ただし、未払い料金がある場合は、清算する必要があります。 また、解約時に残っている端末の分割払いの残金は解約時に一括で支払ったり、継続して支払いする必要があります。

解約にかかる費用は、個人の契約状況によって異なるため、事前にしっかりと確認しておくことで手続きはスムーズに終わります。 不明な点があれば、各キャリアの担当者に確認するようにしましょう。

解約手続き完了後の注意点

解約後も、請求が発生する場合があります。料金の確認を忘れずに行いましょう。また、解約後も一定期間は契約内容の確認が可能です。解約が完了した後も、月額料金や通話料などの請求が、タイミングによって後日発生する場合があります。

解約月の料金は一部を除き、日割り計算とはならず満額での請求となるため、必ず契約内容を確認しましょう。

各キャリア別(ドコモ、au、ソフトバンク)解約手続きの注意点

ドコモ契約者の場合

dポイントと残高の取り扱い

解約の手続きが完了すると、これまで貯めいたdポイント/ドコモポイントは失効します。故人がdポイントを保有していた場合、解約時にdポイントの残高がどうなるのか確認が必要です。 また、ドコモの携帯電話にチャージされていた残高がある場合、その取り扱いについても確認が必要です。 ドコモショップの担当者に確認しましょう。

料金プランがahamoの場合

料金プランがahamoの方はドコモショップで解約の手続きを行うことができません。ahamonサイトから「契約解除申込書」をダウンロードし、必要な確認書類と一緒に郵送することで解約手続きを行う必要があります。

郵送での手続きのため、書類がドコモに到着してから、解約手続きが完了するまでに数日かかる場合があります。手続きが月を跨いだ場合は、翌月の料金が発生する場合があります。

また、書類に不備がある場合は、手続きが遅れる可能性があるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。 郵送手続きの場合、本人確認書類のコピーが必要となりますが、コピーは鮮明なものを用意しましょう。 なお、書類の送付には、追跡可能な方法(簡易書留など)を利用すると安心です。

ドコモ光・ahamo光の解約手続き

光

ドコモ光やahamo光を契約していた場合も、携帯電話と同様に解約手続きが必要です。 ドコモ光やahamo光の解約には、別途、プロバイダとの契約解除が必要になる場合があります。 解約手続きには、ドコモ光のやahamo光の契約情報が分かるものが必要です。

携帯電話と同様、契約を家族の方が引き継ぐ承継の手続きを行うことができます。

「ドコモ光」の解約手続きは、ドコモショップやドコモインフォメーションセンターで行うことができますが、「ahamo光」はahamonサイトから「ahamo光契約解除申込書」をダウンロードし、必要な確認書類と一緒に郵送する必要があります。

ドコモ光やahamo光の解約には、契約内容によっては解約金が発生する場合があります。解約金については、契約内容や契約期間によって異なりますので、事前にドコモショップやドコモインフォメーションセンターで確認しておきましょう。

ドコモ光・ahamo光を解約した場合、解約月の「ドコモ光/ahamo光」の基本使用料については、日割り計算されませんので1か月分の基本使用料が発生します。

プロバイダの解約について

ドコモ光は、契約内容によってはプロバイダとの契約についても確認が必要です。 ドコモ光を解約する際には、プロバイダとの契約解除も忘れずに行いましょう。解約手続きの方法や手数料は、プロバイダによって異なりますので、事前に確認しましょう。

ドコモ光とプロバイダの契約は、セットになっている場合と、別契約の場合があります。 セットになっている場合「ドコモ光 タイプA/タイプB/タイプC」をご契約の場合、「ドコモ光」を解約をした場合も、旧プロバイダは自動解約となる場合だけでなく、有料プランへ変更となる場合、無料プランへ変更となる場合など、プロバイダによって契約の取扱いが異なるため注意が必要です。

別契約の場合は、ドコモ光の解約手続きとは別に、プロバイダに直接連絡して解約手続きを行う必要があります。 プロバイダの解約手続きの方法は、プロバイダの公式サイトで確認することができます。 また、プロバイダのサポートセンターに電話で問い合わせることもできます。 プロバイダの解約には、解約金が発生する場合があります。

プロバイダの解約手続きを忘れると、解約後もプロバイダ料金が請求される場合がありますので、注意しましょう。 不明な点があれば、プロバイダのサポートセンターに問い合わせて確認しましょう。

「ahamo光」の解約と同時に「ahamo光」のプロバイダも自動解約となります。

au契約者の場合

auひかりの解約手続き

auひかりを契約していた場合も、携帯電話と同様に解約手続きが必要です。KDDIお客さまセンターに電話をすることで解約することができます。契約を家族の方が引き継ぐ承継の手続きを行う場合はお客さまセンターへの連絡が必要です。

ソフトバンク契約者の場合

SoftBank 光・SoftBank Air・おうちのでんわ などの解約手続き

SoftBank 光・SoftBank Air・おうちのでんわなどを契約していた場合も、携帯電話と同様に解約手続きが必要です。

それぞれ専用のコールセンターに電話をすることで解約することができます。

なお携帯電話と異なり、契約を家族の方が引き継ぐことはできませんので注意しましょう。

故人のスマホ・iPhoneロック解除

故人が使用していたスマホ・iPhonのロック解除は、故人のプライバシー保護と遺産相続手続きの両面で慎重な対応が求められます。

パスワード入力の場合

故人が利用していたパスワードに心当たりがある場合には、入力してロックを解除できる可能性があります。ただし一定回数、入力したパスワードを間違えた場合、再入力ができないよう一時的にロックがかかります。

パターン認証

ロック画面上で点と点をつなぎあわせて解除するパターン認証の場合は、故人の心当たりがあるパターンを思いつく場合は、一度試してみるとよいでしょう。

ロック解除を試みる際に、認証失敗回数が一定数を超えるとデータが削除される可能性があります。

故人のApple Accountへの管理とアクセスキー

故人のアカウント管理連絡先のアクセスキーがあれば、AppleIDにアクセスできる場合があります。アクセスキーがない場合は、他の方法を検討する必要があります。

Apple Accountへのアクセス申請と必要書類

裁判所命令や遺産相続に関する法的書類を用意し、Apple Accountにアクセスを申請する方法があります。Appleサポートに問い合わせ、詳細な手順を確認しましょう。

通信キャリアのショップでは、故人様が所有するスマートフォンのロック解除に直接応じてくれません。なぜなら、スマートフォンのパスワードは故人様のプライバシーを守る目的があるためです。

まとめ

契約者の逝去にともなう携帯解約は、必要な書類を揃えて各キャリアのショップで手続きを行います。この記事を参考に、スムーズな手続きを心がけましょう。不安な場合は、各キャリアのカスタマーサポートに相談してください。

故人の携帯電話の解約は、様々な手続きが必要となるため、複雑に感じるかもしれません。しかし、必要な書類を事前に準備し、担当者の指示に従って手続きを進めれば、スムーズに解約できます。

この情報を参考に、解約手続きを進めていただければ幸いです。